野地洋太のROAD TO BLACKBELT

  • 2020年9月18日
  • Blog
一領具足練習風景。手前は女性二人とキッズ。

柔術やりだしてもう11年経ちました。野地です。11年間の主な思い出についてです。長文が苦手なのでかなり時間がかかってしまいました。

中、高と水泳をしていた僕は、ブルース・リーの映画や当時全盛期だった日本の格闘技をテレビにかじりつくように観て、体を鍛えて強くなりたいという気持ちが抑えきれませんでした。
他のスポーツを否定する気持ちは全くありません。当時の僕の感性ではどんなスポーツをするより強い方が単純にカッコイイと思うようになったのです。
今までの体験だけですと色々行きました。キックボクシングやテコンドー、柔道。バドミントンも少しだけかじった事があります。
学校での部活が終わった後、空手道場に通うようになり、打撃を教わりました。しかし好きだったPRIDEの影響があまりに大きく、組技も全部やりたいという気持ちが残ります。


【一領具足との出会い】

そんな時、高知新聞に一領具足の記事があり、高知でも総合できるんや‼︎と思い、行く前から何の迷いも無く加入しようと思いました。
そんなこんなで僕が一領具足に加入したのは2009年の1月でした。当時19歳で、学生時代からの友人達と見よう見まねの取っ組み合いで自信を付け、そこそこ鍛えていた関係もあって、まあいうてやられる事はないがやないろうかにゃあ⁉︎と思いながら南国スポーツセンターに足を運びました。


【強烈な兄弟子】

初日はヒップスローや三角なんかを教えていただきました。今でこそ言えますが、正直本気出したら全然食らいついて行けるチャァー!と思いながら、内心僕の鼻は高いままでした。
そしてついに圧倒的な兄弟子にボコされる日が来ました。確か2〜3回目の稽古です。スパーリングに混ぜていただいていた時、相手をしていただき、こんなにも自分は無力やったのかと思い知りました。
その日の帰り道はショックで情けない気分と、とてつもなく難しい知恵の輪を与えられたような気持ちでした。
他にもゴロゴロ強者がいましたけど、僕が特に印象に残っている兄弟子は2人です。兄弟子1は、うちのメンバーほぼ全員がそれぞれ嫌という程敗北を味わっていると思いますが土居氏です。兄弟子2は当時所属されていた高田氏で、お二方に共通するのは極め力(一本取る力)が非常に強いという事です。僕も一本取れる漢になると共に、このように錚々たるメンバーの道場で最強になりたいと思いました。


【スーパー下克上ゲーム】

そうして僕は全身ひどい筋肉痛になりながらも可能な限り皆さんに稽古をつけてもらいました。師匠や兄弟子に教えてもろうた技を自分なりに解釈して、自分の体格で一番かけやすい形に工夫して、それをがむしゃらに繋げていくようなイメージでした。家では近所の山でトレーニングをよくしました。最初の頃は楽しいながらも肉体的にはしんどい日々が続きました。
もちろん当時の僕自身がやりたいと望んだからであり、普段の稽古の中で強制的にしんどい事をやらされる事はありません。
しかしそのうちに、以前は勝てんかった先輩から一本取れたり、スパー中も少しづつ余裕が出てきたりと明らかに以前の自分とは違うぞと感じる瞬間が増えてきました。
教えていただいた事が点、点と何となく覚えていたのが、それぞれ線で繋がってくる感覚です。ここが面白い所です。
小さい頃から体格に恵まれて・・という訳でもなかったですが、こんな自分でも色々やれるもんやにゃあ!と楽しくて仕方なかったです。


【グラップラー】

現在、チームで行う組み技の稽古として、ブラジリアン柔術と、グラップリングという競技があります。簡単に言うと道着着るか着んかです。ルールの関係で、僕はグラップリングが昔から好きです。本能的な動きができる反面、掴む所が限られている分、より正確かつ早く相手をコントロールする必要があると感じます。柔術で伸び悩んだ時なんかにグラップリングの稽古をすれば、思わぬ形で柔術に活かせる技術があったりもします。もう少しグラップラーも増えたら嬉しいなと思うので是非よろしくお願いします。


【ブラジリアン柔術】

20代前半は完全にグラップ星人でしたので、柔術衣を着る事は少なかったのですが、試合で勝って紫帯をいただいた頃から意識が変わりました。さすがにそこそこちゃんと柔術もできんと恥ずかしいなと思い、柔術の稽古の頻度が上がったと思います。
PRIDE観よった頃は神のような存在であったブラジリアン柔術黒帯を、ひょっとしたら目指せるんかな⁉︎と希望が少し芽生えました。


【出稽古】

さて、柔術を始めてから今まで四国内外色んな道場に出稽古に連れて行っていただく機会がありました。普段稽古する事の無い方と組み合うのはとても新鮮で、良い勉強になります。
さらに、他県に同じ趣味の知り合いができたというのもより人生が味わい深いものになるのではないでしょうか。
あと僕が出稽古で最も楽しみにしている事として、ボスとの対戦です。各道場にはだいたい飛び抜けた戦闘力を持つ武神のような存在が一人や二人おられる事が多いです。そのような方に相手をしていただくと、初心を思い出すと同時に、次来た時は何とか差を縮めたいと思い、モチベーションが爆上がりします。一層稽古に気合いが入るのです。
最近ですと2018年の夏に石川メンバーと共に名古屋遠征した事が良い経験になっています。こんな一アマチュアが日本チャンピオンや世界チャンピオンとスパーリングさせていただいて、直々にテクニックを教えてくれる競技なんて他にきっと無いんじゃないかと思います。
あの時味わった(やられた)感覚は今でも忘れないようにしています。そして教えていただいた技やその無駄の無い動きのイメージにできるだけ近い動きをするように意識するようになりました。


【目標】

現在、一領具足の会員さんはダイエットやストレス発散、強うなりたい、モテたい等それぞれの目標や楽しみ方で格闘技をされていると思います。
僕もあまり口にした事はありませんが、所属している道場で、年齢・体重・帯色関係なく圧倒的に最強になりたいという入会した時からの目標があります。これについては賛否あるかと思いますが、現在の状況で継続してモチベーションを保って打ち込めるのはこの目標です。
というのも、格闘技というのはどうしても他者と比較しないと自分の本当の実力なんてハッキリ分かりません。常に昨日の自分より強くありたいと思っているので、毎日道場で顔を合わすメンバーが分かっていても防げないようなテクニックを磨いたり、驚くようなテクニックを試して身につけていくという作業を繰り返し、少しづつ上達していく事に喜びを感じます。
特に先にご紹介した兄弟子1とのスパーリングが至高です。何せ見ての通り身体が頑丈で、強いので惜しみなく色んな技・動きを試す事ができます。自分の課題が分かるのと同時に、今日もえい稽古ができたにゃ、今度は兄弟子が引くばあえげつない動きをしたいにゃあ等と思い返しながら心地良い疲労感で家に帰れます。
もちろん、自分だけ強うなれば良いというのではなく、全体のレベルが上がっていく事で僕の目標もやりがいのあるものになってくるので、何か聞かれた際はできるだけ大事なポイント・やられて嫌な事をはっきりお伝えするように心掛けています。


【課題】

試合は正直あまり得意ではありません。今まで、試合があるきやらないかんという状況でモチベーションが上がった事がありません。
どうも昔から義務感が生じるとやる気が萎えるタイプのようです。試合が無い時は出たいと思うのに。
そうこう言うても試合というのは大相撲で言う本場所のようなもので、基本的にはそこで結果を出す事が番付=帯色に結びつきます。
昨今のコロナの影響で、次の試合がいつになるか分かりませんが、何とか克服して結果を残して、師匠や兄弟子から「頼むき黒帯を巻いてくれ‼︎」と言われる実力になって、黒帯で試合をするのが30代の夢です。


【必殺技】

足関節と腕がらみです。
以上

一領具足練習風景。手前は女性二人とキッズ。
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